非常勤講師としての授業でした

今年で5年目、非常勤講師としてもの授業が始まりました。
週に2コマ(2クラス)の授業、「子どもの食と栄養」を担当します。

幼児期の食・栄養のみならず妊娠期から授乳期、離乳食、保育園の給食、思春期や成人の食事、さらに食育の理念や実践、郷土の食文化の理解まで幅広く学びます。
15コマではなく、1年30コマの授業ですので、演習・調理実習も取り入れることができます。
今年度は調理実習に「離乳食」「幼児の朝食」「かごしまの郷土料理」を入れようと計画しています。
こういう機会がなければ19・20歳(社会人入学の方もいらっしゃいます)の学生さんと接することがないですし、栄養士ではなく保育士としての子どもの食と栄養という視点に留意し、授業の臨もうと思っております。
こういう経験をいただいていること、本当にありがたいことです。

JA南さつま女性部様 講演でした

講演によんでいただきました。
今年度初めての講演は、知覧文化会館で第2回JA南さつま女性部様の総会でした。
枕崎・川辺・知覧・加世田といつもそれぞれの地域の食文化を学ばせていただいています。そのことも踏まえ、「食で伝えよう!郷土の心と伝統」という演題でお話させていただきました。

内容は
・大人になっても「自分が食べるもの」を自分で作れない20歳
・自分で自分の体を守るために必要なこと
・食のあたたかな思い出が子どもの人生を守る
・郷土料理の醍醐味とは
・食が伝えることのできること「こんな切ない食を二度と作らせてはならない」
・郷土料理・食文化の力
という感じです。

参加してくださる皆様のお一人お一人の力強く前向きな意欲を感じ、大変ありがたい時間でした!ありがとうございます!

熊本県保育園給食の先生方への講座

熊本県球磨郡で保育園給食の先生方への講座
球磨郡保育協会給食部会の先生方によんでいただき、あさぎり町「せきれい館」にて料理実習の講師をさせていただきました。

献立は「鶏飯」「みそがね」「ココア入りふくれ菓子」などです。
「みそがね」は、ちょっと珍しいのですが、「がね」の味付けに麦みそを使ったものです。伊佐市菱刈在住の有留廣秋さん久美子さんご夫妻に教わったものです。
廣秋さんが幼い頃から高校時代まで、おばあ様から作ってもらった思い出の味とのこと、それを私の方で少しアレンジさせていただいたレシピです。
砂糖と麦みその味付けがよく合い、冷めてもとってもおいしい一品です。

徳之島天城町農政課様 講演でした

徳之島 天城町で講演でした。
天城町農政課様主催の「食育・地産地消講演会」によんでいただき、「食べものと心」~心をはぐくむ食と農~と題し、お話させていただきました。

徳之島は、約20年前、フリーの管理栄養士のころより栄養指導や健康教室などにご指名いただきお仕事いただいておりました。
その後、島内3町より講演会などにお呼びいただくご縁が続きました。

来場の皆様の中には、ちょうど帰省中の芝香織さんや、かごしま郷土料理マイスター講座にも講師をお願いした新田和枝さんも来てくださり、ありがたい気持ちでいっぱいになりました。

この地は「郷土料理って面白い!!」と気付きをいただいた場所でもあり、「無いものをねだるのではなく有るものを探す」(結城登美雄さん)という、私の指針を再確認できるところです。

「霧島・食の文化祭」では、16・17年前に保健師の稲田香織さんが、さとうきびをいっぱい持ってスタッフとなってくださり、多くの来場者が会場内でサトウキビをかじっていたということもあり、そのご縁がいまだに続いていることにも感謝するばかりです!!
写真は、芝さんにいただきました。

「かごしま食歳時記」のこと

3年前、南日本新聞に1年間掲載した「かごしま食歳時記」ですが、とてもきれいにスクラップしてくださっていた方に、昨日実物を拝見させていただきました。本当にありがとうございます!!

掲載以来、思いがけず、「スクラップしていますよ」とのお声がけをあちこちでいただき、皆様が丁寧に保存し、さらに索引を作ってくださり活用してくださっていらっしゃる方が多いこと、感激しております。

もし、スクラップしてくださっている方がいらっしゃいましたら、心ばかりのものなのですが、手書き(私が書いたものをコピーしたものですが)の表紙と、料理別、50音別の索引を差し上げておりますので、ご一報ください。

また、この1年間の掲載は、昨年「かごしま食歳時記 上下巻」として、燦燦舎様より出版させていただいておりますので、こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

 

カモコレ「薩摩郷士の食養生」開催でした

今年のカモコレ「2024 蒲生麓、次の100年へ」メニューの1つ
「薩摩郷士食養生」~当時の日常食を作って食べよう~
というお題を丸野さんにいただき、本日開催でした!

人々の生活を想像したり、調べたりして、自分なりに講座の内容を組み立てるのは、とても面白いです。
おそらく、「麓に暮らす郷士家族の食」とはということで以下のようなことをお話させていただきました。

「農耕士族」と呼ばれた麓郷士、質実剛健を旨とし、決して贅沢はしませんでした。
しかし、儀式の膳や節句の菓子作り、赤穂浪士討ち入りの日は「あわんなっと」を食すなど受け継いだ伝統を守っていました。
また、当時の食事は芋や雑穀、野菜などが質素なものが中心でしたが、現代の栄養学から見ても実に理にかなった一面もある食生活とも言えるでしょう。
例えば、冬のある一日の食卓(聞き書 鹿児島の食事 農山漁村文化協会より)
・朝…唐芋ご飯、みそしる(大根・白菜・里芋・豆腐・おからなど)、たくわん
・昼…からいもごはん、そばずい(そばじゅい)、たくわん
・小昼飯(こちゅうはん)…うどん(または焼きもち、ゆでたまご
・夕…唐芋ご飯、煮しめ(干し大根、ニンジン、揚げ、こんにゃく、昆布、干しシイタケなど)、たくわん

そして、今回はその中より「そばずい」と「あわんなっと」をメインに献立を組み立ててみました。
もちろん、当時は「一汁一菜」が基本ですから、こんなに皿数は多くないと思いますが、当時の食材で今も手に入りやすいもので、「湯なます」「押し大豆の卵とじ」「大根の皮の酢の物」など作ってみました。
「そば」は脱穀して、粉にひき、そまげ、そば切り、そばずい(そばじゅい)などにします。そばの殻は枕に入れたものです。そばずい(そばじゅい)は、寒い日に体を温めてくれた日常食です。旬の野菜を具に、地域独自の「だし」を使用し、醤油味等で調味した汁に、うちたてのそばを下茹でせずに直接煮込むのが特徴です。少ないそば粉でも、多人数の食事に適し、冷めにくく、腹持ちがよいので重宝されました。
そして、「あわんなっと」は、義臣伝の輪読会のふるまいとして、よく登場します。12月14日は、赤穂浪士の討ち入りの日。明治の初めより、この日の晩に、地域の小学生から青年まで集まり、義臣伝の輪読会が行われるようになったそうです。夜7時より夜中まで行われる、そのあと「あわんなっと」がふるまわれたとのこと。素朴な風味ですが、黒糖のコクがよく合い、生姜を加えることで体が温まります。

丸野さん、スタッフの小山田さん、調理アシスタントしてくださった谷口さん、ご参加してくださった皆様、本当にありがとうございました!!

出水「学校給食等地元食材利用促進研修会」講演でした

出水で「学校給食等地元食材利用促進研修会」があり、講演をさせていただきました。
参加されていたのは、地域内の栄養教諭の皆さんJA関係の皆様。
現在の学校給食の地元産物の納入や利用法、課題等、参加者間で意見が出されていました。

その後の講演では、地元の食材や調理法・その料理への思いなど、また地元の食材を食す意味や、鹿児島の郷土料理・食文化の醍醐味など、自分の考えをお話させていただきました。
思いがけず、短大で教員をしていた時の学生が栄養教諭として参加しており、しっかり頑張っている様子を見れてうれしかったです。