12月2日~6日まで開催予定の第31回「薩摩焼フェスタ」。
今回のテーマは「次世代を担う子どもたちのための食卓展」。
今年度の検討委員にとお声がけありました。
昨日の会議では、作家さん方の試作も拝見させていただく機会となりました。
楽しみが増えました。
南日本新聞「かごしまフード風土」⑥ー伝えたい「100年レシピ」取材協力・レシピ監修 【阿久根市・キビナゴのかば焼き風】
かごしまフード風土「きびなごのかば焼き風」(阿久根)
30年以上前をピークに漁獲量が5分の1までに減ったイワシ。
イワシのかば焼きは阿久根の家庭料理。庶民が手に入りにくくなった特産の代わりに食卓によくのぼったのが「きびなご」。
今回登場してくださったのは「當房さん」。取材は東シナ海を見下ろす高台のご自宅に伺いました。学校給食の調理師として子どもたちの給食を作り続けてきた當房さんが、おいしい魚料理を食べて欲しいと、きびなごをそのまま揚げて甘辛いタレをくぐらせて作ったお料理です。
郷土料理の魅力は食材・調理法が土地に適した方法で培われてきた点です。環境が変わり、食材が手に入らなくなるのは残念ですが、型にはめず進化させることも大切だなと感じる一品です。
南日本新聞「かごしまフード風土」⑤ー伝えたい「100年レシピ」取材協力・レシピ監修 【肝付町岸良・クサギナの炒め物】
7月7日南日本新聞の「かごしまフード風土」~伝えたい100年レシピ⑥は「クサギナの炒め物」でした。
以前、読者欄に「くさぎなの炒め物」が懐かしく残したい味だ、との投稿があり、思いつきました。
取材にご協力いただいたのは姶良市在住で肝付町岸良出身の金丸有子さんです。
働き者のご両親のもとで末っ子として育った金丸さん。幼いころお母さんが作るクサギナのみそ汁や炒め物は「においが嫌」、食卓にでると「またか」と思ったそう。看護師をめざし専門学校での寮生活の際も帰省するとクサギナ料理。でも、「癖のある苦みをだんだん美味しいと感じるようになった」。家庭をもつと、見よう見まねで作るようになったとのこと。
生葉は独特のにおいが鼻をつくが、塩でさっとゆでると臭みが消えて、夏場の野菜の無い時期の貴重な青みになるし、炒めるとピリッとした味としゃきしゃきした歯ごたえもいい。
お母さんは、亡くなるまで「クサギナ」を好んで食べた。豊かな自然が生みだした山のめぐみの「クサギナ」も今は、知らない人が多い。しかし、ほろ苦く深い味わいは金丸さんにとっては「消えることの無い母の味」です。
南日本新聞「かごしまフード風土」④ー伝えたい「100年レシピ」取材協力・レシピ監修 【南九州市川辺・小豆のちまき】
今日の南日本新聞「かごしまフード風土」~伝えたい100年レシピは、川辺の東達子さんに取材させていただいた「小豆のちまき」。
「あくまき」を作るときに、一緒に作った「灰汁にひたさないもち米と小豆を竹の皮につつんで煮たもの」
「あくまき」「ちまき」の区別は、「あくまき」を作る地域は難しいというかいろいろな認識がありますよね。
この記事では「灰汁を使ったちまき」=「あくまき」、「灰汁をつかわないもの」=「ちまき」としました。
そもそも、「ちまき」とは「茅(ち)」や「笹」で巻いて蒸したもちで端午の節句に作り食べたもの。ですので「あくまき」は「ちまき」の中の一つ。鹿児島では「あくまき」も「ちまき」と言ったりします。
私は子どものころ、「ちまき」と呼んでいた「あくまき」が全国にあると思っていたので、よそで「ちまき」といわれるものが真っ白だったりしてとても驚いたものです。
また「あくまき」も「落花生入り」「小豆入り」いろいろあります。
そんな、作る人が食べる人のことを思って、ちょっと工夫したり、また、その人のセンスで何かを加えてアレンジしたりっていう、生活の息づかいが聞こえる料理が大好きです。
食材も調理法も食べ方も、その人に合わせて変えていっていいのだと思います。